日記的雑記帳「カイエ」|2026.07.06-07.12

07.06(月)

・川上未映子、村上春樹『みみずくは黄昏に飛びたつ』を読み終わった。買ってすぐにパラパラと読み始めると、おもしろいなと思いつつ、今は読むタイミングではないかもと、そこから長らく積読にしていた。だが、直近で川上未映子『すべて真夜中の恋人たち』を読んで、言葉の一つひとつに痺れるような気持ちになったり、村上春樹『騎士団長殺し』を読み始めたりしたこともあり、再び読み始めると、するすると読めてしまった。書くことにおける根本的な話であった。川上さんのインタビューは、真摯に素直に聞いていきながら、時には越境して「こうですよね」と何度も繰り返すんだけど、村上さんが「そうなのかなあ」「こうだと思います」などと、ヒラリと楽しげにやり取りを重ねていくのが、対談本ではあったけど、二人のリズムを感じられてよかった。言葉を交わす、ということは、運動であるのだと思えた。書くことと向き合っている人、村上春樹の小説がなかなか読めないという人には勧めていきたい。

・長らく製作していたZINEの製本が終わり、オンラインショップも開設したので、いよいよ自分の本を誰かに買って読んでもらう、ということができるようになった。実際にすぐに買ってくれた人もいて、こんなにも嬉しいのかと思った。この気持ちは取っておきたい。つくる前には買ってほしいとか思うのかなと思っていたり、「できました」とわざわざ周りに連絡するのは押し付けがましいかなと思ったりしたが、いい本ができたと心底思ったので、「読んでもらえたら嬉しいです」と素直に置いてみようと思えた。

07.07(火)

・ポルトガル対スペインの試合を観る。チームとしてあまり仕上がっていない印象だった両者だが、チームとして機能し始めた感じがあって、急にどうしたって感じだが、非常におもしろい。ダニ・オルモはめきめきと調子が良さそう。ぎゅいんと前を向く。そう、調子いいとすごいんだけど、消えているときは全然なので、ほんとに調子に波のある選手だと思う。後半は両方停滞していたが、無事にスペインが勝ってくれて嬉しかった。

07.08(水)

・アルゼンチン対エジプトの試合を観る。アルゼンチンを応援しているが、調子が良くないのか、エジプトがキレキレなのか。メッシがPKを外してエジプトに2点取られると、エジプトが勝つから、次はどことだろうかと諦めていたら、あっというまにアルゼンチンが逆転して勝ってしまった。調子が良くなくても、ここまで持ってくる執念、胆力をアルゼンチンから感じた。1点入るまではもう絶対入らないって感じだったけど、入ってからは入る気迫がすごかった。これは歴史に残る試合。試合後にメッシが号泣していて、流石に負けると思っていた時間もあったんだろうなと思った。サッカーはすごいスポーツだ、ほんとに。

・あまり余裕がなくグサグサしていた。接着剤を使う必要があったが、盛大に指につけてしまい、ああもうこんなときにと思う。帰宅後に疲れていたが、カレーと豚しゃぶを作った。

07.09(木)

・久しぶりにワールドカップの試合がない日。あまりすっきり寝付けず。

・なんかずっと焦燥感みたいなものがある。

・言葉の入出力。

07.10(金)

・フランス対モロッコの試合を観る。モロッコは前節のサイバリの怪我が痛かった。前線から降りてきたり、背後を狙ったりする役割を全部サイバリがやってたんだなと痛感する展開。イマイチ攻めきれない。これは取られるわと。フランスはまあすごいシュートではあったけど、それにしてもモロッコは勝てる感じがなかった。フランスはこのまま決勝まで行くんじゃないか。モロッコあまり悔しそうじゃないもんな。また次回、きっとまた強くなっているはず。準々決勝まで来ると、この中で日本は無理だっただろうなと日本のブラジル戦の敗退がようやく薄れてくる。しかしモロッコには勝ってほしかったなぁ。

・待ち合わせていたらしいおじいちゃん同士が「いやいや〜」と言いながら握手をしていて、握手するおじいちゃんを初めて見たかもしれない。

・衣替えをしたが、なんだか慌ただしかった。

07.11(土)

・スペイン対ベルギーの試合を観る。スペインは全体的に調子の良さそうな立ち上がり。ワンタッチが増えるよね。ただ、このチームではロドリが舵を取るから、ペドリは消えやすいのではと思った。だから、意外と二人の相性は良くないのかもしれない。敬愛するOasisのノエル・ギャラガーが観戦していて笑った。今日もファッキン言っていたのだろうか。まさかのクバルシのシュートで、そこからこぼれて、またミケル・メリーノが決めた。次のフランスは勝てるんかな。

・誰かの猫を抱き抱えながら、何かに見つからないように逃げていく夢を見た。長い毛の猫は、抱き抱えられている間も大人しかった。

・知ることと気付くこと。他のものに繋がったことに気付くこと。

・写真美術館の「ソニーワールドフォトグラフィーアワード2026」の展示を見た。ちょうどサイアノタイプをやったところだったから、サイアノタイプの作品があったりして、じっくりと見ていた。そして、Joel Meyerowitzの作品が日本で見られるとは。マラガでピカソの展示と一緒にJoel Meyerowitzの作品があって、衝撃を受けてピカソどころではなくなった記憶がある。そのときと同じ作品もあって、日本で見るのも感慨深いと思った。最後のJoel Meyerowitzの展示コーナーに入った瞬間、空気が変わるというか、息のしやすさが変わった感覚があって、複数人の展示はよくあるけれど、そういった感覚を抱いたのは初めてだった。比べるつもりはないし、レベルが違うという見方とはまた違う気もするのだけど、Joel Meyerowitzの作品はあの空間では際立っていたと思う。自身の写真を撮るという営みが、激しくではなくじっくりと解体されていってしまうような。それでも、また少しずつ拾い集めていこうという気分にもさせてくれるような。何度かうろうろして、自動ドアから出て展示を後にした。

07.12(日)

・ノルウェー対イングランドの試合を観る。停滞している試合展開。ハーランドは体調悪そうに見えた。全体的にどちらも動きが少なくて、どっちでもいいから早く決めて終わってほしいと思う試合だった。

・アルゼンチン対スイスの試合を観る。アルゼンチンは前回と違って、立ち上がりから元気であった。それでも引き分けのまま延長に。決勝は前大会と同じくフランス対アルゼンチンになるんじゃないかと思っていたが、アルゼンチンの途中の停滞感を見ていると、次はイングランドに勝てるだろうかと思う。

・「パーソナルに捉えすぎなくていいからね」という言葉が頭に残っている。掛けられた言葉によって、絡まっていたものが解けていくことはある。そうだよなと思えた。